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2017/09/12

コンサートのお知らせ: tourbillon ~中世キプロス島音楽の煌めき~ 

tourbillon 
~中世キプロス島音楽の煌めき~  
イソリズムモテット:中世最後期の精巧なる対位法 


2017年9月22日(金) 
18:30 開場 / 19:00 開演 
日本福音ルーテル東京教会 


全席自由 
前売 3,000円 当日 3,500円 学生(前売り・当日)2,000円 

出演 
歌:上杉清仁・中嶋俊晴・福島康晴 
クラヴィシンバルム:吉見伊代 
ヴィエル:須賀麻里江 
オルガネット:矢野薫 
スライドトランペット:宮下宣子 
リコーダー・音楽監督:守谷敦 


チケット販売 
AM音楽事務所 04-2953-1459 
東京古楽器センター 03-3952-5515 


予約・問い合わせ 
AM音楽事務所 04-2953-1459 
gandharva.am@gmail.com 
sackbutnm@gmail.com 


1434年にキプロス島の王女アンヌがサヴォイア家に嫁いだ。この際に婚資の一部としてキプロス島で作成された音楽写本が現在国立トリノ大学図書館に収蔵されているTorino J.II.9写本(通称キプロス写本)である。この写本に収録されている楽曲群は、1430年代のキプロス島リュジニャン王家の宮廷において作成されていた音楽が、中世末期のヨーロッパ本土における最先端の音楽と同水準にあったことを十分に示している。また本公演で演奏する同写本に収録されているモテット群は、14世紀から15世紀初頭にかけて作成された同種の楽曲群の中でも特筆して対位法としての高い完成度を誇っている。本公演ではこれらの楽曲を通して当時の対位法技術の一極点を示すことを試みる。


後援 
在東京キプロス共和国名誉総領事館 
日本イタリア古楽協会(AMAIG) 
日本トロンボーン協会(JAT)



2016/08/21

コンサートのお知らせ: cut-vertex ~ギヨーム・ド・マショーの作品~

10月7日のコンサート cut-vertex は無事終了いたしました。満員御礼でございます。ご来場くださった方々、ご興味を持ってくださった方々、コンサート告知を拡散してくださった方々ありがとうございました。



cut-vertex ~ギヨーム・ド・マショーの作品~

『14世紀の多声音楽』



ギヨーム・ド・マショーはフランスの作曲家で1300年頃に生まれたと考えられている。14世紀は音楽史においては長かった中世最後の100年であり、Ars nova(アルス・ノヴァ 新技法)の時代と呼ばれる。この時代に楽譜は正確にリズムを記録することができるようになり、これが西洋における多声音楽の爆発的な発展を促すことになる。マショーはまさにこの時代に生き、そして末期中世音楽の方向性を決定づけた作曲家である。それはつまり西洋における多声音楽全体の方向性を示したともいえる。本公演ではギヨーム・ド・マショーの作品を取り上げることで、多声音楽の源泉の1つを提示することを試みる。


曲目
Une vipere en cuer
心に潜む蛇
Ma fin est mon commencement
私の終わりは私の始まり
Honte, paour, doubtance
羞恥、不安、疑念

出演
     歌: 上杉清仁  
    ヴィエル: 須賀麻里江   
 ゴシックハープ: 矢野薫     
リコーダー・音楽監督: 守谷敦       




日時: 2016年10月7日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場: 紀尾井町サロンホール
チケット:全自由席 前売 3,500円 当日 4,000円

チケット予約・取り扱い
AM音楽事務所: tel&fax. 04-2953-1459
東京古典楽器センター: tel. 03-3952-5515
e-mail:gandharva.am@gmail.com


2016/05/27

Concierto música medieval en el centro Barcelona

Concierto en el Monestir de Sant Pau del Camp en el centro de Barcelona.

El ensemble Matelier hemos tenido varios conciertos en estos días y finalmente lo tendremo en el corazon de Barcelona, la iglesia más antigua de esta ciudad: Sant Pau del Camp. El dia 12 de junio a las 13h.

Aportación voluntária.

En el concierto tocaremos música tardo-medieval de la isla de Chipre de inicios del siglo quince.

Desde fin del siglo XII la isla ha sido gobernada por la dinastía Lusignan, una familia francesa, cosa que suponía que en la corte real de la isla se mantuviera la cultura francesa. En el año 1434, cuando Anne de Lusignan se fue de la isla para casarse con Louis de Savoie, la familia Lusignan ha producido un manuscrito musical, uno de los más grandes códices musicales de esta época, como una parte de dote de la princesa.

Como la corte de la isla era de cultura francesa este manuscrito contiene música francesa. Curiosamente, contiene una cierta cantidad de obras musicales compuestas en el estilo más avanguardista de aquella época llamado “Ars Subtilior (arte sutil)”

En el concierto, mostraremos la última generación de esta música medieval con las obras más avanguardistas de su tiempo.



ensemble Matelier

Marie Suga: Viella
Daniel Buxeda: Organetto
Atsushi Moriya: flauta de pico


Programa:

Le moi de mai (Torino, f.143v)
Puis que amé sui doulcement (Torino, f.107)
Tout vrai solas feray en moi entrer (Torino, f.149v)
Je prens plaisir en une dame (Torino, f.104v)
Je prens d'amour noriture (Torino, f.154)

Sur toute fleur (Torino, f.137)

Indescort (Fa117, f.36)
Celle en qui j'ai mise m'amour (Torino, f.131)
Il faut pour trover un bon port (Torino, f.153v)

Il ne sait pas que c'est joieuse vye (Torino, f.143)
Puis qu'avisai vostre viaire gent (Torino, f.122v)





2016/01/21

エレガントな回答

以前、平行5度を回避していく記事を書いたのだけど(ココ)、今度バルセロナで企画しているコンサートで扱う予定の楽曲の中に、短いフレーズながらとってもエレガントな例を見つけたので忘備録的にここで記事にしておく。

お題は Sur toute fleur (Torino J.II.9, f.137) からCMMの楽譜で41小節目の後半から44小節までのCantusとTenor。

原曲をシンプルな形に還元したところから考えてみる。これをどう料理してくれようか。

2015/08/02

カタルーニャでのコンサート②

先週のTrençaのコンサートの写真を何枚か。

1日目: L'Arboç
メンバーの家がある街で暖かいというか、スペインなので熱い雰囲気の中で演奏できました(笑
携帯のカメラの調子が悪くて映りが悪いのがなんとも・・・
壁画の前で演奏しました。

2日目: Roureda de la Margineda (Andorra)
野外コンサートでした。
川沿いで湿気がすごかった。でも気温が低いので心地良かった。
演奏会を終えて次の日の朝、ホテルのフロントに置いてあった新聞の1面にコンサートの事が書かれているのを見つけた(笑

3日目: Llesui
Llesui という小さな村の小さな教会でのコンサート。
風光明媚なところでした。村のレストランの食事がとってもおいしかった。

4日目: Estany Gento (Vall de Fosca)
ロープウェーに乗ってコンサート会場へ。標高2,141m。今までのコンサートの中で一番標高が高い(笑


コンサート後にロープウェーの時間まで少し周りを散歩したら廃線になった線路を見つけた。でも人を乗せる列車を走らせるには大分細い。物資運搬用に使われていたのかしら。


Arboç以外はピレネーだったのだけど、空気がきれいだし気温も低いし、仕事で行ったわけだけど避暑にもなりました。バルセロナに帰ってくると全然気温が違う!と思ったらこの何日か曇っていて、7月前半のような暑さにはならず割とすごしやすい:)

でも、うだるような暑さの方がビールはおいしく感じるんだよなぁ(笑


2015/07/19

カタルーニャでのコンサート

郊外でのコンサートから写真を何枚か。

at Festival Castell Peralada (ペララーダ音楽フェスティバル)

Peraladaという街の城の中にある教会でのコンサート。床のモザイクもきれいでした。
Ramon Muntaner (https://es.wikipedia.org/wiki/Ram%C3%B3n_Muntaner) の生誕750年ということで、彼の生涯を音楽で追うというコンセプトのプログラムでした。

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at Monestir de Pedralbes (ペドラルベス修道院の回廊コンサート)

ペドラルベス修道院 (http://monestirpedralbes.bcn.cat/) の回廊にステージを作ってのコンサートでした。このところの熱波の影響で暑くて暑くて(笑 汗ぐっしょりになって演奏しました。
こちらは14世紀のイタリア音楽、特にフィレンツェに関係のあるものを中心にしたプログラム。プログラムに並んだ作曲家がAndrea da Firenze, Lorenzo da Firenze, ○×△ da Firenze, XYZ da Firenze,,, etc... と da Firenze だらけでした(笑

今週はピレネーでのコンサート。涼しいといいなぁ(笑


2015/07/07

コンサート終了

7月1日のコンサート argentum が無事終了しました。ご来場下さった皆様、ご興味を持っていただいた方々、ありがとうございました。


毎回チラシにはパッと見ではわからないような意味を隠しておいて、公演中にそれがはっきりと、又は漠然と把握できるように解説でお話をするのですが、今回は演奏会が「終わってから」チラシを持って帰ってらしたお客様がいらしたそうで、ちょっとした遊びを仕込んでおいた甲斐がありました:)



コンサートの次の次の日には成田からバルセロナに、ただいま絶賛時差ボケ中です。前回の帰国から特にバルセロナに帰ってくると時差ボケが激しく出るように・・・
去年まではそうでもなかったので辛さが分からなかったのですが、これはきついですねぇ。

さて、次回は何をテーマにしましょうか。思案の為所です:)

2015/07/01

コンサートのお知らせ: argentum ~中世末期の南フランスと北イタリア~

---------- コンサートは無事終了いたしました。ご来場下さったみなさま、ご興味を持っていただいた方々、ありがとうございました。----------

2015年7月1日に近江楽堂にて中世音楽のコンサートを行います。今回はアントネッロ・デ・カゼルタとフィリポクトゥス・デ・カゼルタを取り上げます。詳細は以下の通りです。


argentum ~中世末期の南フランスと北イタリア~
『Anthonello de Caserta と Philipoctus de Caserta 中世末期を代表する2 人の作曲家』

アントネッロ・デ・カゼルタ と フィリポクトゥス・デ・カゼルタ は14世紀末から15世紀初頭に掛けて活躍した作曲家だ。フィリポクトゥスは主に南フランス・アヴィニョンで、アントネッロは主にミラノを中心とする北イタリアで活動した。フランスとイタリアという分類の仕方は、現代の私たちにこの2人の作品がその音楽スタイルにおいて両極にあるもののように感じさせる。しかしこの2人の作曲家の作品は、もちろんそれぞれの個性を保ちつつ、共にアルス・スブティリオルと呼ばれるスタイルによって書かれ、そこには確かに共通する響きがある。本公演はイタリアやフランスといったときに今日の我々が想像する国境線による余りにも大枠的な、しかしよく信じられている分類が、実のところ簡単に乗り越えられてきた一例を示すだろう。

曲目
Anthonello de Caserta: Tres nouble dame souverayne
アントネッロ・デ・カゼルタ: いと高き貴婦人
Philipoctus de Caserta: Espoir, dont tu m'as fayt partir
フィリポクトゥス・デ・カゼルタ: "希望"、お前が私を旅立たせた
Anthonello de Caserta: Amour m'a le cuer mis en tel martire
アントネッロ・デ・カゼルタ: "愛" が私の心を苦悩させる

出演
     歌: 阿部早希子
クラヴィシンバルム: 吉見伊代   
オルガネット: 矢野薫 
リコーダー・音楽監督: 守谷敦     

日時: 2015年7月1日(水) 19:00開演(18:30開場)
会場: 東京オペラシティ3F 近江楽堂
チケット:全自由席 前売 3,500円 当日 4,000円

チケット予約・取り扱い
AM音楽事務所: tel&fax. 04-2953-1459
東京古典楽器センター: tel. 03-3952-5515
e-mail:gandharva.am@gmail.com








2015/06/20

平行5度? NO PROBLEM!!!!!

中世の作曲技法に関して覚え書き程度に書いてみる。

14世紀~15世紀初頭の対位法でも基本的に平行5度・8度は禁止されている。基本的に、といったのは実際の楽曲にはこれらが散見されるからだ。逆に言うとその響きが楽曲においては響きのスパイスになっていたり、何かしらの意味合いを持っていたりする。
でも原則としてはやはり禁止ということになる。

禁止するというのは、どの時代の音楽理論でもそうだけど必ず抜け道が存在するということだ。
中世対位法の場合も楽曲の対位法的構造は平行5度だけどもそれが見えないようになっている、というのは非常に多いというかそれで成り立っているともいえなくもない。

2015/03/20

原典は聖典ではないというお話

中世末期にあたる14世紀-15世紀初頭の音楽を演奏するとき、現代譜を見ながら音を出してみるとなんだかおかしな音がする、ということは割とよく起こる。そこで写本と現代譜を見比べて現代譜に間違いがあるのを発見するというのも間々あることだ。逆に現代譜が間違っておらず、その不思議に響いた音が何らかの対位法的な意味を持っていることを発見して驚くこともある。

では原典である写本のほうに間違いを見つけるということは無いのだろうか。写本は人間の手作業によって作られているわけなので当然、ある。そういう例を見つけたので適当に解説してみる(音源がうまく再生されない場合は少し待つか、それでも再生されない場合はページを更新してください)。

もしかしたらここで分析した箇所には既に同じような考察がなされ論文が発表されていて、それを私が知らないだけかもしれないので、もしご存知の方がいたら是非お知らせくださいませ。

2015/03/07

走れミニマ


さて、これは何の譜例でしょう。これだけで出所が分かるのはかなりの中世音楽好きですね。でもとても有名なフレーズなのです。

まあ勿体振っても鬱陶しいだけなのでネタばらしするとキプロス写本とも呼ばれている Torino J.II.9に収録されているJe prens d'amour noriture という曲のCantusの一部です。この曲はEn attendantを引用している楽曲群の一例で冒頭はPhilipoctus de Casertaが作曲した En attendant をほぼそのまま使っています。
もちろんそれだけでも興味深いわけですが、画像のように旋律なし、つまりリズムだけでもとても興味深い部分を含む作品なのです。答えを見る前にどんなリズムかちょっと考えてみてください。

ベースになるMensuraは Imperfect tempus/major prolationなので 6/8 に相当します。

2015/01/24

今日はだらだらと・・・

実のところ年末から年始にかけてスペインでごたごたと手の離せないことになり、それがひと段落着いたらもう昨日のコンサートまで日にちがない!という状況でこのブログもすっかりご無沙汰してしまった。

1つ前のエントリーにも書いたけれど、コンサートはたくさんのお客様に来ていただいて、無事盛況のうちに終えることができました。

しかし今回はいつも前半・後半それぞれ始まる前に行っている解説がうまくできなかったのが心残り。コンサートというかプログラムを組むときは明確なコンセプトを先に決めるという方法を取っている。今回もそうだったのだけど、世界史と美術史を音楽史にリンクさせて1写本の立ち居地を炙り出すという話を10分でしようとしたのがそもそも間違いだった(笑

結局、前半の解説を途中でギブアップして後半の前に続きを話します!っと逃げの一手を打つことに・・・すっかりあわてちゃいました(笑

普段、後半の前は使用している楽器の説明をしている。特に今回はこれまで使っていた楽器の他に、クラヴィシンバルムというヨーロッパでもまだ見かけることの少ない楽器を使用したので、その説明をもうちょっと突っ込んでしたかったのだけど残念でした。
いつも解説はその場その場で即興で話しているのだけど、今回のように話さねばならないそもそもの分量が多いときはある程度台本的に話す道筋を決めておかねばなりませんね。全く自分の未熟を痛感しました。

クラヴィシンバルムに関するネット公開されていて拾える資料がいくつかありますが、まだ日本語での資料は見つけられないですね。10年後には状況は変わっているのかしら。そうあるために、これからも活動を続けて行きたいですね:)





2014/12/26

Tractatus figurarum 譜例音源

先日書いたようにTractatus Figurarumには譜例が含まれている。Tractatus Figurarumは10冊強の写本に残されていて、その中で3冊は理論書本文に追加した譜例を含み、そのうち2冊は規模が小さい上にほとんど判読できないが、セビリャのものは判読可能かつ追加譜例も多い。ここではこのセビリャの譜例をまとめてみる。

説明もある程度加えてはあるが詳細なものではない。その代わりに音源を添えておく。音源を聞く際に常に気に留めておくべきなのは、それがどのMensurationを持っているのかということだ。そうでないとこれらはただのつまらない音源の羅列に過ぎない。下声部がどのような分割をしていて、それに対して上声部が如何にそれと違った揺らぎを発生させているのか、というところに注聞すべきだろう。それぞれの例のMensurationは譜例の番号の横に表示してある。

Mensurationは
perfect tempus / major prolation = 9/8
perfect tempus / minor prolation = 3/4
imperfect tempus / major prolation = 6/8
imperfect tempus / minor prolation = 2/4
とそれぞれ同じ。

音源を上げてあるサーバーの調子によって再生に時間が掛かる場合がある。しばらく待っても再生されない場合はページを更新してください。

2014/12/13

アルス・スブティリオル。音楽史講義の思い出。

昨日書いた記事のアルス・スブティリオルというキーワードで大学に通ってた頃のことを思い出した。音楽学部の学生だったので当然のことながら必修に音楽史の講義がある。グレゴリオ聖歌の辺りから近代に至るまで1年かけてその歴史の流れを見ていくわけだ。

当然その中には中世も含まれていて、アルス・ノヴァやアルス・スブティリオルにも触れる。スブティリオルの回になって、授業をしていた教授が極端に複雑なリズムの音楽が作られました的な説明を一通りした後に、例として Matteo da PerugiaのLe greygnour bienのCDをかけた。

まあこの曲はMatteoの中でも複雑なほう。しかもCantusがソロイスティックではなく、3声全体が複雑に絡み合っているのでスブティリオルの例としては適切ではあるのだけど、演奏が良く言えば非常に音価に忠実、悪く言えば機械的な演奏だった。まだ大学1年の頃で私も中世音楽にはほとんど触れたことがなく、はっきり言って意味不明な音楽だった。

たまたまその時に隣に座っていたピアノ科の女の子2人が辺りに聞こえないように囁き合っていたのが聞こえてしまったのだが、それを今でも忘れられない。声の主やその顔すら思い出せないけど、かなり正確にその声まで頭の中で再生できる。

「ねえ、これ、合ってないよね!?」

古楽科一期生としてはここぞとばかり「ふぅ、これだからモダンの人は・・・」的な表情を誰に向けるでもなくしていたが内心、

「そうだよね! これ合ってないよね! 」

って思ってました。ごめんなさい!(笑

それがいつの間にか実際にこの Le greygnour bienをコンサートで演奏したりするようになりました。何があるか分からないものですね(笑

ま、今回も思い出話は1つずつということでこの辺で:)



2014/12/12

机の明るさとその効能

テーブル用の明かりを買った。部屋の明かりだけでは手元が暗かったからだ。使い始めてもうすぐ1週間なのだけど、もうこれなしでは本も読めなければ何もできない。やっぱり手元が明るいっていいね:)

購入先は・・・やっぱりIKEAです(笑
別にIKEAのファンってわけではないのだけど、先日書いたとおり行きたかった照明屋さんが見つからなかったのです。ま、安かったのでOK:) これで1,000円位。電球の方が高くて1,500円位だった。

ここ何日かTractatus Figurarumという記譜法に関する理論書を自分用に日本語にしていたのだけど、終わりが見えたぞ!と思って昨日はそればかりやっていた。朝から始めて昼はマンションの1階にある安ケバブで済ませ、終わったらもう夜だった。気が緩んだ途端に画面と本を見続けた目に激しい疲労を感じる。脳みそもふにゃふにゃになっていたので、ワインを飲んでさらにふにゃふにゃに(笑
読み返さなきゃいけないんだけど、どうせまともなチェックもできなかっただろうしね(笑

ちなみにこのTractatus Figurarumという理論書はArs Subtiliorのレパートリーを扱う際に重要なコンセプトを示してくれる理論書なのです。まあやっぱり自分の好きなジャンル、しかも演奏に直結するような内容だと、読んでて楽しいですよね:) そもそもこのアルス・スブティリオルって名称もこの理論書の記述が根拠になっています。中世音楽、特に中世末期の音楽にアプローチするときには、短い論文ですし、一度目を通して見ると面白いかもしれません:)
この理論書も譜例がついているので文章読むのめんどくさーいという私みたいな人にもお勧めです(笑 ただし、定量記譜法の基礎知識は必要ですけれど:) この理論書とBerkeley写本にも目を通せるといいですね:)

もうちょっとちゃんと読み込んだら何かここに書けるかもしれません:)
今回は理論書の紹介ということでこの辺で。



2014/12/07

Marchettoの全音分割

たまにここで例に出しているMarchetto da PadovaのLucidariumには興味深い全音の分割に関する論述がある。適当に引用してみる。特にblogに書くネタもないので、適当に引用してお茶を濁そうという魂胆が丸見えではある(笑
とはいえ、以前やっていた延々と中世の理論書を翻訳して行くという、誰が読むんだというブログ(実はこのブログは2回目の挑戦なのです)では翻訳しなかった箇所なので、まあ誰か興味のある人はいるかな、というくらいの軽い気持ちで行きます。かなり気楽に読む用の意訳なので、より正確を期したい人はTMLやHerlingerの本を見てくださいね。不必要と思った項も飛ばしてあります。

> このマークの後が私の書き込みです

2014/12/02

ファクシミリが安い日本

初めて購入した中世のファクシミリは Panciatichi26だった (ISBN-13: 978-8822230058)。ググって見ればわかることだけど中々お高い本だ。購入したのは大学生の頃で、育英会の奨学金を毎月4万円貰っていた私にとっては全く手が出る筈の無い本だった。

ある日、チェンバロのYさんとどこかのコンサートだったのかなんなのか、とにかく偶然アカデミアミュージックの近所を通ったので寄っていこうという話になり立ち寄った。実のところ、その時初めてアカデミアに足を運んで、その後一度も行っていない。

2014/11/21

solfatio: 中世のソルミゼーションに関する覚書

「中世のソルミゼーション」というのは、実は正しい言い方ではないのかもしれない。Jacques de Liege (Jacobus Leodiensis) を始め14世紀の理論家は solmisation ではなく solfatio という語を使っている。そして solfatio がルネサンスに入って solmisation に呼称が変化したという指摘もある。実際14世紀にsolmisationという用語を使っている理論書はほとんどない。またその実践における実相はルネサンスのものとは異なる部分が大きいように思われる。

しかしここでは solfatio / solmisation における雑多な情報を羅列していこうと思うのだが、この2つの単語を使い分けようとすると、文章を書く作業がとんでもなく煩雑になる。そこで基本的にはソルミゼーションに統一して記述して、必要があれば分けて書こうと思う。

2014/11/19

音を分類する: Johannes Ciconia, Nova Musica

15世紀初期、少なくとも1410年までには書かれたといわれる Johannes Ciconia の著書 Nova Musica には音の分類という項がある。特に何かすごいことが書いてあるわけではないのだが、とても好きな項だ(第1論文第11項)。なんというか、とてもかわいいので、まとめをおいておこうと思う。

全ての音は明瞭なものと不明瞭なものに分類できる。明瞭なものとは理解ができるもので不明瞭とはその反対。そしてこの分類の下にさらに、記述できるものと記述できないものという分類があり、この2つの分類を組み合わせて合計4つの分類が出来上がる。

2014/11/18

sesquiなんちゃら

中世後期の音楽理論書を読んでいると協和音程と不協和音程とは何か、という論述に出会うことが多い。しかも、その説明にかなりの紙面を割いている場合も珍しくない。最近よく例に出しているMarchetto da PadovaのLucidariumなどもその1例だ。音程に関してそれぞれに名前をつけて、その名前の由来、なぜそれが協和音程なのかを事細かに説明していく。正直、読んでて眠くなることがないわけでもない。いや、実際眠くなる(笑

とりあえず読んでいくと結局、協和音程が協和音程足りえるとする最も確固たる理論的土台は数比ということになる。しかしこの数比を表すのにも彼らはそれ用の用語を使ってくる。慣れないと混乱するのだが、実は法則は簡単です。