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2016/08/21

コンサートのお知らせ: cut-vertex ~ギヨーム・ド・マショーの作品~

10月7日のコンサート cut-vertex は無事終了いたしました。満員御礼でございます。ご来場くださった方々、ご興味を持ってくださった方々、コンサート告知を拡散してくださった方々ありがとうございました。



cut-vertex ~ギヨーム・ド・マショーの作品~

『14世紀の多声音楽』



ギヨーム・ド・マショーはフランスの作曲家で1300年頃に生まれたと考えられている。14世紀は音楽史においては長かった中世最後の100年であり、Ars nova(アルス・ノヴァ 新技法)の時代と呼ばれる。この時代に楽譜は正確にリズムを記録することができるようになり、これが西洋における多声音楽の爆発的な発展を促すことになる。マショーはまさにこの時代に生き、そして末期中世音楽の方向性を決定づけた作曲家である。それはつまり西洋における多声音楽全体の方向性を示したともいえる。本公演ではギヨーム・ド・マショーの作品を取り上げることで、多声音楽の源泉の1つを提示することを試みる。


曲目
Une vipere en cuer
心に潜む蛇
Ma fin est mon commencement
私の終わりは私の始まり
Honte, paour, doubtance
羞恥、不安、疑念

出演
     歌: 上杉清仁  
    ヴィエル: 須賀麻里江   
 ゴシックハープ: 矢野薫     
リコーダー・音楽監督: 守谷敦       




日時: 2016年10月7日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場: 紀尾井町サロンホール
チケット:全自由席 前売 3,500円 当日 4,000円

チケット予約・取り扱い
AM音楽事務所: tel&fax. 04-2953-1459
東京古典楽器センター: tel. 03-3952-5515
e-mail:gandharva.am@gmail.com


2016/05/27

Concierto música medieval en el centro Barcelona

Concierto en el Monestir de Sant Pau del Camp en el centro de Barcelona.

El ensemble Matelier hemos tenido varios conciertos en estos días y finalmente lo tendremo en el corazon de Barcelona, la iglesia más antigua de esta ciudad: Sant Pau del Camp. El dia 12 de junio a las 13h.

Aportación voluntária.

En el concierto tocaremos música tardo-medieval de la isla de Chipre de inicios del siglo quince.

Desde fin del siglo XII la isla ha sido gobernada por la dinastía Lusignan, una familia francesa, cosa que suponía que en la corte real de la isla se mantuviera la cultura francesa. En el año 1434, cuando Anne de Lusignan se fue de la isla para casarse con Louis de Savoie, la familia Lusignan ha producido un manuscrito musical, uno de los más grandes códices musicales de esta época, como una parte de dote de la princesa.

Como la corte de la isla era de cultura francesa este manuscrito contiene música francesa. Curiosamente, contiene una cierta cantidad de obras musicales compuestas en el estilo más avanguardista de aquella época llamado “Ars Subtilior (arte sutil)”

En el concierto, mostraremos la última generación de esta música medieval con las obras más avanguardistas de su tiempo.



ensemble Matelier

Marie Suga: Viella
Daniel Buxeda: Organetto
Atsushi Moriya: flauta de pico


Programa:

Le moi de mai (Torino, f.143v)
Puis que amé sui doulcement (Torino, f.107)
Tout vrai solas feray en moi entrer (Torino, f.149v)
Je prens plaisir en une dame (Torino, f.104v)
Je prens d'amour noriture (Torino, f.154)

Sur toute fleur (Torino, f.137)

Indescort (Fa117, f.36)
Celle en qui j'ai mise m'amour (Torino, f.131)
Il faut pour trover un bon port (Torino, f.153v)

Il ne sait pas que c'est joieuse vye (Torino, f.143)
Puis qu'avisai vostre viaire gent (Torino, f.122v)





2015/05/10

ゴシック建築平面図閲覧サイト

http://mappinggothic.org/

好きな人には中々堪らないサイトをtwitterで見かけたのでここでシェア。地図上から教会を選択してその平面図を閲覧できる。これから閲覧できる教会の数が増えていくことに期待。普段どこかのサイトのリンクのシェアはFacebookで済ませてしまうのだけど、これはこっちで:)

大学に通っていて中世音楽に興味が出始めた頃に買った『フランスのロマネスク教会』(ISBN-13: 978-4306044104) という本を思い出した。この本はシェアしたリンクが対象にしているゴシック教会ではなくロマネスク教会を取り扱っているのだけど、それぞれの教会の写真だけでなく説明と平面図が付いている。

買った当時まだヨーロッパにいったこともなかったので、平面図と写真から立体図を頭の中に作り上げる作業をしながら読み耽ったのを思い出します。
カタルーニャにはロマネスクの教会が沢山残っているのだけど、もっと見に行きたいなぁ。多くの壁画は丁寧に剥がされて教会をそのまま再現する形で大量にカタルーニャ美術館の中世コーナーに展示されているのだけどね。

美術館行きたくなってきた。久しぶりに行ってみるかな・・・


2015/04/08

中世ルネサンス

バロック、ルネサンス、中世なんて分類があるけれど、個人的に「中世ルネサンス」という古楽関係者の中でもよく使われる時代の括り方は音楽史において適当でないと思っている。というようなことをあれこれと書こうとこの何日か格闘したのだけど、ちょっとギブアップ。

中世からルネサンスへの移行はつまり西洋史全体の時代区分において中世からルネサンスやバロックを含む「近世」への移行であるわけで、西洋において世界の様相がより激しく変化を遂げた時期はルネサンスからバロックよりも中世からルネサンスのほうであるだろう。そして音楽においてもある2つの時代間にある種の線引きを求めるならば、中世とルネサンスの間には、音楽のコンストラクションにおいて中世とルネサンスという意味以上、つまり中世と「それ以降」という隔絶が存在すると考える。そしてそれはルネサンスとバロックの間に存在するものよりもずっと大きい。

しかし如何せんこの手の議論は文章化するときにカバーする範囲が広域になりすぎるし、それに従ってそれぞれのエレメントに関する掘り下げが目に見えて薄く甘くなる。
こういう試みに含む危険性は例えばパノフスキーが『ゴシック建築とスコラ学』の冒頭で指摘している通りだ。

「(時代を「歴史の区別しうる諸部分」と定義するとき、これらの部分はある種の統一性をもたねばならず、それを実証しようとするなら)芸術、文学、哲学、社会的潮流や政治的潮流、宗教運動、等々のような明らかに異種の諸現象の間に内在する類似性の発見を試みなければならない。(中略)誰でも、敢えて<専門領域を超え>ようとする時にはいつでも、どうしても、不完全な、しかもしばしば二次的な情報にたよらざるをえないものである。」*

この危険をまさに自分が犯そうと四苦八苦していると気がついてギブアップしたわけです(笑
でもこうやって昔読んだ本を思い出したり、調べ物をしてまた何か新し知識を得たり、悪いことは何も無いわけです:)

=====

全然話は違うけれど、私みたいにそもそも写真も普段余り撮らないような人でも(あるいは逆にだからこそ)、自身の気分が撮る写真に影響するのかどれも同じようなものになる。といいつつもちょこっと貼ります(笑



*ISBN4-480-08660-9, p.7

2015/03/09

3分薀蓄クッキング

拾ってきた画像を使って専門外のことに適当に薀蓄をたれる試み。

Facebookで一度シェアしたけどこの画像。
Luttrell Psalter, England ca. 1325-1340 (British Library, Add 42130, fol. 75v)

この画像の中で、最も当時の現実を反映していると思われるのは攻城の様子だ。守備側が花を投げて対抗するようなことは現実には起こりえないわけだけど、攻め手の様子が現実からかけ離れてしまっては、画像が「城を攻めている」という情報として意味を成さなくなってしまうからだ。

攻め手の様子は全体的には甲冑に身を包んでいるが、その攻め方は4種に分けられる。左側から剣による武装、開いた城門からの浸入、クロスボウによる遠隔攻撃、梯子による城壁の突破の試みである。

この中で私が興味を引いたのはクロスボウ。百年戦争中の戦闘においてイギリスはロングボウを用いてフランスに対して大打撃を加えていたので、いつの間にかイギリス=ロングボウという思い込みが出来上がってしまって、この絵を見たときまずそこが気になった。

ちょっと調べてみるとこの当時の遠距離武器としてヨーロッパ全体的にクロスボウが広く使われていたことが分かる。それはイギリスも同様でいわゆるロングボウは13世紀頃から本格的に用いられるようになったようだ。この絵はその武装の変化が起こった後に描かれているわけだが、武装の変化は既に起こっていても戦場のイメージとして遠距離武器にクロスボウがまだ思い浮かぶ時代だったのだろう。

ちなみに百年戦争中のフランスのクロスボウとイギリスのロングボウを比較検証した場合、クロスボウは機械仕掛けのため取り扱いの習得には時間が掛からない上に甲冑すら貫通する威力を持っていたが、実際の戦闘において速射という面においてはロングボウに大きく差をつけられてしまう。クロスボウが1発放つ間にロングボウは7発放つことができるという結果が出たそうだ(wiki)。
ここまで連射速度に差がついてしまうと、ロングボウによって張られた弾幕をかいくぐってクロスボウを撃つこと自体ができなくなってしまうことは想像に難くない。

弓の速射能力というと思い出す動画がある。イコノグラフィーからヒントを得て歴史的な弓術を研究・実践している人の動画。最後のほうに速射のシーンがあって、もちろんロングボウのような長距離射撃を念頭に入れた使い方ではないけれど、弓という武器がどのくらいのポテンシャルを持っていたのかよく分かる。

取り止めが無い感じだけど、今回はここまで。絵1枚がいろんな情報にアクセスきっかけになるのは快感ですね。クロスボウの歴史が思っていたよりずっと長いことにびっくり。



2014/12/01

Les Très Riches Heures du Duc de Berry / 12月

12月になったのでLes Très Riches Heures du Duc de Berryから12月のページをリンク。

イノシシ狩りの様子ですね。真ん中の人物が犬を後ろから掴んでいる様子がとても躍動感があります。犬をイノシシから引き離しているのでしょうか。まだ犬の口からは涎が滴っています。それと左側の人物は何かを言っていますね。表情からして何か不平をもらしているのでしょうか。

左から
「おいそこの犬が獲物を食べ始めてるぞ、引き離せ」
「よしわかった」
「角笛(捕まえたぞー)」
という会話でもしているのでしょうか。



2014/11/19

天気がいい日を懐かしむ

ぜーんぜん天気が良くならないわけだけど、携帯電話の中に天気がいいときの写真が入っていたので気晴らしに貼ってみる。



まあようは外と中です。これはMetzという街のカテドラル。ステンドグラスが本当に美しいカテドラルです。中に入ると巨大で繊細な硝子細工の箱の中に入ったような気分になります。ちょっと調べてみたらステンドグラスの総面積が6,500㎡だそうです。カテドラルのサイトに行ってみると色々見られます(ココ)。

気になった人もいるかと思うけれど、このカテドラルは外から見るとなんとなく黄色っぽいです。これは使用されている石材の色です。Metzの街ではこの色の建物がたくさん見かけます。もともと近くの採掘場から産出される石の色がこの色だったのか、それとも何かしらの理由で歴史的にこの色を好んで使っていたのか私には分かりません。でも特徴的な色で私は好きです。



2014/11/08

うろ覚え9世

今日やらなくちゃいけないことをリストアップしたらなんだか8項目くらいあった。
え!?なんでだ!?
まあ「ブログを書く」なんてのもリストに入れてるからなんだけどね(笑
活用しようと思ってなるべく更新してるけど、まだ書き慣れなくて中々筆が進まない。写真を撮って回るような習慣も無いからネタもすぐなくなってしまう。慣れたら10分くらいでスラスラと面白い記事が書けるようになったりするのかしら。

昨日の夜、ジャン・ド・ジョアンヴィル (1224-1317, wikipedia)が記したルイ9世の生涯に関する本について知人と話した。といっても中に出てくるエピソードを引っ張り出してきてそれを肴に酒を飲んでただけで(しかも双方うろ覚え)、何かまじめな討論をしたってわけじゃない(笑
ジョアンヴィルはルイ9世の重臣で十字軍にも同行した人物、この本には等身大のルイ9世が描かれている。なんというか、とても親近感の沸く歴史の本だ。

ちくま学芸文庫から全訳が出ていて(本データ-筑摩書房)、13世紀から14世紀初頭に興味がある人なら絶対に面白いはず。巻末に結構ボリュームのある当時の時代背景の解説も付いていて、これもまた面白い。西欧だけではなくもっと東側のことも背景として説明されていて、視野の広い全体的なダイナミズムがある。
でも筑摩にも在庫が無くてJunkuにも在庫なし、Amazonに出品されてるけど定価よりも高い。これは、この間の薔薇物語と一緒で実質絶版ということか。

うーむ・・・中世に関する本は需要が低いのかしら。。。



2014/11/05

本の作り方

Facebookで活版印刷本の製作動画をシェアしたのだけど、写本製作の動画とまとめて並べておくというのも悪くないと思ったのでこちらで。


写本


活版印刷




2014/11/03

写本, codex, codice,,,,

先日Facebookで写本について質問された。

中世音楽に触れようとすると、例えばほとんどのファクシミリに一緒についてくる解説には必ずといっていいほど写本学的な研究が含まれる。それが文章だけでなく図によって示されていたりすると、「V」の字を重ねていったように表現されていたり、「コ」の字を左右逆さにした図()によって示されたりしている。最初に見たときは何だろうと面食らうのも仕方ないし、図の見方が分からないと解説を読んでもますます分からなくなる。

それに写本はページの数え方も今のものとは違うし、folioだのbifolioだのrectoだの...と色々専門用語が出てくるくせに日本語で調べようと思っても、例えばグーグルとかでも全然ヒットしない。最初は混乱してしまう。私に質問して来てくれた方もお困りの様子だったので、最初の取っ掛かりになるビデオを紹介した。

本当に取っ掛かりの部分だけだし、この後ろにこそ本当に膨大な研究と知識がもちろんあるのだけど、何かのきっかけになるかもしれないと思ってここでも共有。


それと写本学用語を英語、イタリア語、フランス語、スペイン語に相互翻訳してくれるサイトも合わせて載せておきます。右上で調べたいと思っている用語が何語かを選択した後にその用語を調べると、左側に他言語での翻訳が表示されます。




2014/11/01

Les Très Riches Heures du Duc de Berry / 11月

11月になったのでLes Très Riches Heures du Duc de Berryから11月のページをリンク。
http://www.christusrex.org/www2/berry/f11v.html

森の向こうに透かして描かれた背景の美しいこと。

豚の詳細画像を見ると分かるけど、どんぐりを食べてる。しかもこの豚たち、白豚じゃなくて色の黒い黒豚です。絵の題材はスペインじゃないけど、条件的には今のスペイン特産高級生ハムであるハモン・デ・ベリョタと同じです(笑 さぞかし旨かったに違いない、のかな?(笑





2014/10/31

薔薇物語:Le Roman de la Rose 閲覧サイト

日本で11月の始めに薔薇物語を題材にしたコンサートが企画されてたり、今日バーゼル在住の方が薔薇物語のでっかい日本語版を買ったとFacebookで仰っていたり(絶版本)、なんだか薔薇物語に関係する話題が多いので私も便乗。

というか、せっかく思い出したこのブログの存在。何とか記事を書いてみようという試みです(笑

薔薇物語を収録した写本を閲覧できるサイト。
http://romandelarose.org/#home

Collection spreadsheetから写本を選択すると見られます。全部の写本を閲覧できるようではないみたいですが、それでもかなりの量があります。ざっと見たところ高解像度です。
画像が表示されない場合、左下のFlashのチェックを外すと見られるようになる場合があります。

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しかし自分が持っている結構大切な本が絶版になっているって知るのはなんだか複雑な気分。